なぜ今、就業規則や社内規定の見直しや作成が求められているのでしょうか?

経済のグローバル化、度重なるコスト削減要請、短納期化、いつまでたっても好転の兆しが見えない国内景気状況、労働者人口の高齢化、顕在化する労働トラブル等厳しくなる一方の経済、雇用環境のなかで従業員との関係を考え直す会社が増えてきています。

今までは、曖昧さを残すことである程度の緩衝地帯が存在したのですが、会社自体に余裕が無くなり、従業員との関係を厳格化する方向での見直しに迫られています。このような労働環境の潮目が変わっている時期こそ雇用管理体制を再構築する絶好の機会です。

 

当事務所は、お客様から就業規則や社内規定の作成、見直しのご依頼をいただいたら、必ずこのようにお伺いします。

 

そもそも就業規則をはじめとする社内規定は何のために作成するのでしょうか?

 

労働基準法で定められているから?

従業員から作成依頼があったから?

会社として労務管理体制を整備したいから?

取引先から指導されたから?

 

以前に労働トラブルが発生したので、再発させたくないから?

労働基準監督署や職業安定所に作成するように言われたから?

社長の思いを就業規則に込めたいから?

会社の現状を見直したいから?

労働関係の法律を勉強したいから?

法律改正があったから?

 

理由は様々ありますが、会社がステップアップするためには、就業規則や社内規定を定期的に整備しておく必要があるからです。当事務所は、会社の目的に沿った就業規則や社内規定の作成、見直しを致します。

 

「次のような就業規則や社内規定を使っていませんか?」

・書店で販売されている就業規則や社内規定のひな形

・無料ダウンロードした就業規則や社内規定のひな形

・親会社やグループ会社の就業規則や社内規定のコピー

・何年も前に作った就業規則や社内規定

・社員が見えないところに保管してある就業規則や社内規定

等、思い当たることがあれば、今すぐ、ご相談ください。

会社を守る就業規則40のポイント

 

会社を守るための就業規則は、労働基準法で記載しなければならないと定められている内容の他に、雇用管理全般において、将来において予測されることをも見据えて考えなければなりません。そこで今回、最低限これだけは必要と思われる40のポイントをあげました。ここにあげた40のポイントは会社を守るために必要な事項ばかりですが、取り立てて大袈裟な内容でもありませんし、困難な内容のものではありません。

 

とくに最近の就業規則の見直し、作成依頼では、会社の考えを強く押し出した就業規則作成の依頼が増えています。とりわけ、社員に要求するレベルが格段に上昇しており、それを文書化することが目立ってきています。とは言うものの、特別困難なことを要求しているのではなく、当たり前のことを当たり前に行うことを要求しているだけです。

 

この「会社を守る就業規則40のポイント」を一読すれば、今までの就業規則のあいまいだったところがカバーできます。

 

1.経営理念や社訓が記載されているか?

2.採用手続き、提出書類は記載されているか

3.入社時誓約書は必要か?

4.身元保証人は必要か?

5.試用期間を設定しているか?

6.研修に関する規定は必要か?

7.転勤や職種変更の可能性はあるのか?

8.出向の可能性はあるのか?

9.海外出張、転勤の可能性はあるのか?

10.営業譲渡、分社化の可能性はあるのか?

11.降格や解職の可能性はあるのか?

12.休職制度は必要か?

13.私傷病、精神疾患の対応はできるか?

14.休職期間満了、復職の方法は?

15.退職の規定はあるのか?

16.再雇用制度はあるか?

17.辞職、合意退職、当然退職の区別は必要か?

18.普通解雇事由は考えているか?

19.労働時間の定義はあるのか?

20.みなし労働時間制を導入する必要があるのか?

21.休憩の取り方はどうするのか?

22.休日の考え方は?

23.時間外、休日労働は必要なのか?

24.代休と振替休日の違いは?

25.年次有給休暇の取得方法は?

26.特別休暇は必要か?

27.遅刻、早退、欠勤の届け出は必要か?

28.病気欠勤に診断書は必要か?

29.管理職に対する労働時間管理とは?

30.服務規律の考え方は?

31.パソコンの使用に関しての注意は必要か?

32.携帯電の使用に関しての注意は必要か?

33.社内情報管理は必要か?

34.個人情報保護は定められているか?

35.退職後の競業避止義務は必要か?

36.従業員の健康管理は必要か?

37.懲戒規定は必要か?

38.退職金返済(没収)は必要か?

39.懲戒解雇者への弁明機会は必要か?

40.損害賠償はできるか?

 

就業規則や社内規定が有効になるまでの4つのステップ

 

就業規則や社内規定にはある一定の法規制があります。作成するときの手順に従って見ていきます。

 

≪ステップ1:就業規則や社内規定の作成≫

就業規則や社内規即は会社から従業員に対して一方的に決めることができますが、労働基準法第89条で、就業規則に必ず記載しなければならない事項が決められています。

 

(作成及び届出の義務)

第89条

常時十人以上の労働者を使用する使用者は、次に掲げる事項について就業規則を作成し、行政官庁に届け出なければならない。次に掲げる事項を変更した場合においても、同様とする。

一 始業及び終業の時刻、休憩時間、休日、休暇並びに労働者を二組以上に分けて交替に就業させる場合においては就業時転換に関する事項

二 賃金(臨時の賃金等を除く。以下この号において同じ。)の決定、計算及び支払の方法、賃金の締切り及び支払の時期並びに昇給に関する事項

三 退職に関する事項(解雇の事由を含む。)

三の二 退職手当の定めをする場合においては、適用される労働者の範囲、退職手当の決定、計算及び支払の方法並びに退職手当の支払の時期に関する事項

四 臨時の賃金等(退職手当を除く。)及び最低賃金額の定めをする場合においては、これに関する事項

五 労働者に食費、作業用品その他の負担をさせる定めをする場合においては、これに関する事項

六 安全及び衛生に関する定めをする場合においては、これに関する事項

七 職業訓練に関する定めをする場合においては、これに関する事項

八 災害補償及び業務外の傷病扶助に関する定めをする場合においては、これに関する事項

九 表彰及び制裁の定めをする場合においては、その種類及び程度に関する事項

十 前各号に掲げるもののほか、当該事業場の労働者のすべてに適用される定めをする場合においては、これに関する事項

 

●ただし、上記一から十までのうちに一、二、三は必ず記載しなければなしませんが、三の二から十まではそれらに関して定める場合には記載しなければなりません。

 

≪ステップ2:従業員の代表者から意見を聞き、意見書に記載≫

(作成の手続)

第90条

使用者は、就業規則の作成又は変更について、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者の意見を聴かなければならない。

二 使用者は、前条の規定により届出をなすについて、前項の意見を記した書面を添付しなければならない。

 

●中小企業では労働組合が無い会社が多いのですが、その場合は、労働者の過半数を代表する者(管理職でない者で、投票や挙手等で選出された者)の意見を聞きますが、同意を求める必要はありません。もしも従業員の代表者に同意が得られなくても、労働基準法や他の法令に違反していなければ就業規則の効力に影響はありません。

 

≪ステップ3:労働基準監督署へ届出≫

事業所を管轄している労働基準監督署に就業規則や社内規定(2部作製)、就業規則変更届(原本1部、コピー1部)、就業規則意見書(原本1部、コピー1部)の3点を2組作成して、労働基準監督署へ届け出ます。その場で確認して問題が無ければ受理印を押された1組を会社控えとして手渡されます。

 

≪ステップ4:従業員への周知≫

(法令等の周知義務)

第106条

使用者は、この法律及びこれに基づく命令の要旨、就業規則・・・(中略)・・・を、常時各作業場の見やすい場所へ掲示し、又は備え付けること、書面を交付することその他の厚生労働省令で定める方法によって、労働者に周知させなければならない。

 

●この中にある厚生労働省令は、

・常時各作業場の見やすい場所(休憩室、食堂、会議室等)へ提示し、または備え付ける

・書面(印刷物)を従業員に交付する

・磁気テープ、磁気ディスクその他これらに準ずるものに記録し、かつ、各作業場に従業員が当該記録の内容を常時確認できる機器(パソコン等)を設置する。

上記3つのうちのいずれかの方法で周知すればよく、必ずしも書面で周知しなければならないことではありません。 以上の4つのステップを行って初めて就業規則や社内規定が有効になります。

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