雇止めとは

雇止めとは、有期労働契約(期間を定めて締結された労働契約)については、契約更新の繰り返しにより一定期間雇用を継続したにもかかわらず、突然、契約更新をしないで期間満了をもって退職させることです。

雇止めに関する法律

【労働契約法】

第十七条 使用者は、期間の定めのある労働契約について、やむを得ない事由がある場合でなければ、その契約期間が満了するまでの間において、労働者を解雇することができない。

 

2 使用者は、使用者は、期間の定めのある労働契約について、その労働契約により労働者を使用する目的に照らして、必要以上に短い期間を定めることにより、その労働契約を反復して更新することのないように配慮しなければならない。

有期労働契約の締結及び更新・雇止めに関する基準

有期労働契約の締結及び更新・雇止めに関する基準

平成15年厚生労働省告示

(平成20年3月1日一部改正)

1 趣 旨

 有期契約労働者について適切な労働条件を確保するとともに、有期労働契約が労使双方にとって良好な雇用形態として活用されるようにするためには、有期労働契約の締結、更新及び雇止めに際して発生するトラブルを防止し、その迅速な解決が図られるようにすることが必要であることから、厚生労働大臣が「有期労働契約の締結、更新及び雇止めに関する基準」を定めることとし、当該基準に関し、行政官庁が必要な助言及び指導を行うことができることとしたものであること。

 

2 内 容 (契約締結時の明示事項等)

第1条

 使用者は、期間の定めのある労働契約(以下「有期労働契約」という。)の締結に際し、労働者に対して、当該契約の期間の満了後における当該契約に係る更新の有無を明示しなければならない。

2 前項の場合において、使用者が当該契約を更新する場合がある旨明示したときは、使用者は、労働者に対して当該契約を更新する場合又はしない場合の判断の基準を明示しなければならない。

3 使用者は、有期労働契約の締結後に前2項に規定する事項に関して変更する場合には、当該契約を締結した労働者に対して、速やかにその内容を明示しなければならない。

 

(解説)

1 本条により明示しなければならないこととされる「更新の有無」及び「判断の基準」の内容は、有期労働契約を締結する労働者が、契約期間満了後の自らの雇用継続の可能性について一定程度予見することが可能となるものであることを要するものであること。

 たとえば、「更新の有無」については、

  ・自動的に更新する

  ・更新する場合があり得る

  ・契約の更新はしない

等を明示することが考えられるものであること。

 

 また、「判断の基準」については、

  ・契約期間満了時の業務量により判断する

  ・労働者の勤務成績、態度により判断する

  ・労働者の能力により判断する

  ・会社の経営状況により判断する

  ・従事している業務の進捗状況により判断する

等を明示することが考えられるものであること。

 

2 なお、これらの事項については、トラブルを未然に防止する観点から、使用者から労働者に対して書面を交付することにより明示されることが望ましいものであること。

 

3 本条第3項については、使用者が労働契約締結時に行った「更新の有無」及び「判断の基準」に係る意思表示の内容を変更する場合に、当該労働契約を締結した労働者に対して、速やかにその変更した意思表示の内容を明示しなければならないものであること。

 

(雇止めの予告)

第2条

 使用者は、有期労働契約(当該契約を3回以上更新し、又は雇入れの日から起算して1年を超えて継続勤務している者に係るものに限り、あらかじめ当該契約を更新しない旨明示されているものを除く。次条第2項において同じ。)を更新しないこととしようとする場合には、少なくとも当該契約の期間の満了する日の30日前までに、その予告をしなければならない。

 

(解説)

本条の対象となる有期労働契約は、

  ・有期労働契約が3回以上更新されている場合

  ・1年以下の契約期間の労働契約が更新又は反復更新され、当該労働契約を締結した使用者との雇用関係が初回の契約締結時から継続して通算1年を超える場合

  ・1年を超える契約期間の労働契約を締結している場合であること。

なお、30日未満の契約期間の労働契約を3回以上更新した場合又は当該労働契約の更新を繰り返して1年を超えた場合の雇止めに関しては、30日前までにその予告をするのが不可能な場合であっても、本条の趣旨に照らし、使用者は、できる限り速やかにその予告をしなければならないものであること。

 

 

(雇止めの理由の明示)

第3条

 前条の場合において、使用者は、労働者が更新しないこととする理由について証明書を請求したときは、遅滞なくこれを交付しなければならない。

2 有期労働契約が更新されなかった場合において、使用者は、労働者が更新しなかった理由について証明書を請求したときは、遅滞なくこれを交付しなければならない。

 

(解説)

「更新しないこととする理由」及び「更新しなかった理由」は、契約期間の満了とは別の理由を明示することを要するものであること。

 例えば、

  ・前回の契約更新時に、本契約を更新しないことが合意されていたため

  ・契約締結当初から、更新回数の上限を設けており、本契約は当該上限に係るものであるため

  ・担当していた業務が終了・中止したため事業縮小のため

  ・業務を遂行する能力が十分ではないと認められるため

  ・職務命令に対する違反行為を行ったこと、無断欠勤をしたこと等勤務不良のため

等を明示することが考えられるものであること。

 

(契約期間についての配慮)

第4条

 使用者は、有期労働契約(当該契約を1回以上更新し、かつ、雇入れの日から起算して1年を超えて継続勤務している者に係るものに限る。)を更新しようとする場合においては、当該契約の実態及び当該労働者の希望に応じて、契約期間をできる限り長くするよう努めなければならない。

 

(解説)本条における「労働契約の実態」とは、例えば、有期労働契約の反復更新を繰り返した後、雇止めをした場合であっても、裁判において当該雇止めが有効とされる場合のように、業務の都合上、必然的に労働契約の期間が一定の期間に限定され、それ以上の長期の期間では契約を締結できないような実態を指すものであること。

 

労働契約期間について

有期労働契約を締結する場合、その期間の長さについて、労働基準法第14条は次のように定めています。

《原則》 上限3年

 

(※)  ただし、有期労働契約(特例3に定めるものを除き、その期間が一年を超えるものに限ります。)を締結した労働者(下記特例1又は2に該当する労働者は除きます。)は、労働契約の期間の初日から1年を経過した日以後においては、使用者に申し出ることにより、いつでも退職することができます〔この措置は、政府が、改正労働基準法の施行後3年を経過した後に、その施行の状況を勘案しつつ検討を行い、その結果に基づいて必要な措置を講ずるまでの間の暫定措置です。〕。

 

《特例1》 専門的な知識、技術又は経験(以下「専門的知識等」という。)であって高度のものとして厚生労働大臣が定める基準(※)に該当する専門的知識等を有する労働者(当該高度の専門的知識等を必要とする業務に就く者に限る。)との間に締結される労働契約

→ 上限5年

 

《特例2》 満60歳以上の労働者との間に締結される労働契約

→ 上限5年

 

《特例3》 一定の事業の完了に必要な期間を定める労働契約

(有期の建設工事等)

→ その期間

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